実家名義変更生前贈与で親から不動産をもらったら?流れと注意点

親から実家を贈与され、名義変更を考えているけど、手続きや税金面が不安、将来のトラブル回避も考えて慎重に進めたい。
そんな悩みをお持ちの方へ。
今回は、実家名義変更の生前贈与における流れと注意点を解説します。

□実家の生前贈与で名義変更をする際に知っておくべきこと

親から実家を贈与された場合、名義変更の手続きは必ず行うべきです。
登記上の名義変更を忘れると、様々なリスクやトラブルが発生する可能性があります。
手続きの流れや必要な書類、税金面などを理解し、スムーズかつ安全に名義変更を進めるための情報を提供します。

*登記上の名義変更を忘れると何が起きるのか

1:所有権が明確化されない
登記されていない場合、贈与を受けた人が所有者として認められない可能性があります。

2:売却や賃貸などのトラブル
名義変更されていない不動産を売却したり賃貸したりする場合、トラブルに発展する可能性があります。

3:相続手続きの複雑化
相続時に名義変更がされていないと、相続手続きが複雑化し、時間がかかる可能性があります。

*生前贈与と相続の違い

1:生前贈与
贈与する親が贈与者、贈与される子や孫などが受贈者となり、契約ベースで財産の授受がなされます。

2:相続
親が亡くなった時に発生し、実家の不動産は相続財産となり、相続人に引き継がれることになります。

3:トラブル発生率
生前贈与は、贈与の意思が明確で双方の合意に基づくため、相続に比べてトラブル発生率が低い傾向にあります。

*名義変更をスムーズに進めるために

1:専門家への相談
手続きや税金面について、司法書士や税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

2:贈与契約書の作成
贈与契約書を作成することで、贈与の意思を明確にし、将来のトラブルを回避できます。

3:贈与税の申告
贈与税の申告を忘れずに手続きを行いましょう。

□実家の生前贈与から名義変更手続きの流れと注意点

実家の生前贈与における名義変更手続きの流れを、具体的なステップと注意点、必要な書類などを解説します。

1:相続税評価額の計算

生前贈与は贈与税の課税対象となるため、実家不動産の価値を把握する必要があります。

家屋については固定資産税評価額で評価できますが、土地は「路線価方式」と「倍率方式」の二つの評価方法があります。
路線価が設定されている場合は路線価方式、設定されていない場合は倍率方式で評価を行います。

2:贈与税の計算

贈与税は相続税評価額に贈与税率を掛けて計算します。
贈与税率は、親から18歳以上の子や孫に贈与された場合は特例贈与財産、それ以外の場合には一般贈与財産として適用されます。

3:書類の準備

名義変更の登記には、以下の書類が必要です。
・登記申請書
・登記識別情報通知(登記済権利証)
・印鑑証明書(贈与する人)
・住民票(贈与を受ける人)
・固定資産評価証明書
・登記原因証明情報(贈与契約書など)

4:贈与契約書の作成

贈与契約書は、贈与の意思を明確にし、将来のトラブルを回避するために作成しましょう。
自分で作成することもできますが、専門家に依頼するとより確実です。

5:所有権移転登記申請

書類が揃ったら、所有権移転登記の申請を行います。
管轄する法務局で手続きを行うことになります。

続きが煩雑な場合は、司法書士に依頼することもできます。

6:贈与税の申告・納税

贈与税の申告・納税期限は、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日です。
基礎控除枠を超える贈与については、上記期間内に贈与税の申告手続きと納税手続きを行う必要があります。

□まとめ

実家の生前贈与で名義変更を行うには、手続きや税金面など、様々な点に注意が必要です。
登記上の名義変更を忘れると、様々なリスクやトラブルが発生する可能性があるので、必ず手続きを行いましょう。

また、当社のような専門家に相談し、贈与契約書を作成することで、スムーズかつ安全に名義変更を進められます。
贈与税の申告・納税も忘れずに行い、安心できる手続きを進めてください。