所有者不明の土地を得るためには?時効取得についてご紹介!

所有者不明の土地を取得することを、時効取得と言います。
時効取得すると、自分のものではない土地を取得できるため、法的に大丈夫なのかとお考えの方はいらっしゃると思います。
そこで今回は、時効取得について解説します。

□所有者不明の土地の時効取得とは?

所有者不明の土地の時効取得とは、所有権などいくつかの権利を取得することを指します。
ここでは、所有権の時効取得についてご紹介します。

所有権の時効取得とは、一定期間、他人のものについて一定の要件を満たし、占有した者が、その所有権を取得することであると、民法162条に記載されています。
占有とは、自分が利益を得る意思があって、現実に支配することを指します。

時効取得は、所有者不明の土地を自分のものであると信じて住み、要件を満たせば建物の所有権を取得できます。
占有者が要件を満たして手続きを行った際には、本当に所有していた者はその所有権を失います。

□時効取得の要件をご紹介!

時効取得の種類は、期間によって二つに分けられます。
この二つは取得する要件が異なります。
ここでは、それぞれの時効取得の条件をご紹介します。

*期間が二十年である

この場合の要件は二つあります。
所有する意思を持っていること、所有者不明の土地を平穏・公然に使用中であることです。
期間は二十年であり、この三つの要件を満たした際に、所有者不明の土地の所有権を取得できます。

*期間が十年である

所有するという意思を持っていること、所有者不明の土地を平穏・公然に使用中であることに加えて、占有開始時に善意であり過失がないことが要件に含まれます。
期間が十年であることと併せて、これらの要件を満たした際に、所有者不明の土地の所有権を取得できます。

ここで、所有の意思とは、その土地を自分が所有しているものとして使用していることです。
その判断は、所有者不明の土地の使用を始めた際の原因や経緯によって客観的に決められます。
平穏かつ公然とは、その土地の取得や保持を行う際に、暴行や脅迫などの法に違反することを行っていないこと、かつ隠蔽しているものがないことを指します。
善意であり過失がないこととは、自身に所有権があるものと考え、そう考えることに自分の過失がないことを言います。

□まとめ

今回は、時効取得についてご紹介しました。
時効取得したいとお考えの方や、時効取得について知りたい方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
時効取得に関する法律は難しいため、当社のような専門会社に相談することをおすすめします。
何かご不明な点がある方は、当社までお気軽にご相談ください。