相続後に実家を売却するメリット・デメリットや注意点をご紹介します
近年では親世帯と同居せず子世帯は子世帯だけで家を構える、という方が増加しているため、相続後になって実家の売却と向き合うことになる方も多いでしょう。
そうとは言っても、事前に相続後に売却する場合と相続前に売却する場合とで、なにが違うのか知っておいて損はありません。
今回は、相続後に実家を売却する場合のメリット・デメリットと注意点をご紹介します。
□相続後に実家を売却するメリット・デメリット
*相続後に売却するメリット
・最後まで実家に住める
実家の売却を相続後にすることで、親が最後まで実家に住み続けられます。
高齢での引越しやライフスタイルの変化は、心身に大きな負担をきたす可能性があるため、住み慣れた実家での生活を望む方は多くいらっしゃいます。
・不動産を相続することで相続税が抑えられる
現金化せず不動産のまま相続することで、節税が可能です。
不動産相続時の相続税は、土地は路線価を、建物は固定資産税評価額を基に計上されます。
路線価は実勢価格の約80パーセント、固定資産税評価額は実勢価格の約70パーセントで算出されることになります。
そのため、現金化して相続を行うよりも相続税評価額が抑えられるのです。
*相続後に売却するデメリット
・相続トラブルに発展する可能性がある
相続した実家を売却するためには、相続人全員の同意が必須要件です。
1人でも反対する人がいると売却ができなくなるため、相続人同士の関係が悪化する可能性があります。
・子ども世代の負担になるかもしれない
実家の相続には相続登記が必要になりますし、売却にもある程度の手間がかかります。
子どもにこのような相続や売却の負担をかけたくない、という方は相続前に売却しておきましょう。
□相続後に実家を売却する際の注意点
1.相続人に名義変更する
親が亡くなっている場合であっても、登記上の所有者が親である場合は売却できません。
売却前には、必ず所有者イコール売主である状態にしておきましょう。
2.共有名義の場合は全員の賛成がいる
先程も触れましたが、売却したい不動産が兄弟姉妹の共有財産となっている場合は、全員が売却に納得していなければなりません。
これは持分の割合に関わらず必要であるため、慎重に協議して決めるようにしましょう。
□まとめ
今回は、相続後に実家を売却するメリット・デメリットや相続後に売却する際の注意点をご紹介しました。
相続後の売却には、節税効果や親の負担軽減といったメリットがある一方で、相続する子どもに負担がかかります。
事前によく話し合い、相続前の売却か相続後の売却のどちらが良いか、検討しましょう。